法人税(1):申告手続き(PPW No.550掲載記事)

 香港の日本語フリーペーパー「PPW(ぽけっとページウィークリー)」No.550号(2016年7月第5号)にKRSのコラム「法人税の申告手続きについて」が掲載されました。  香港の法人税Profit Tax(法人利得税、事業所得税)は、決算月によって申告期限が異なるなど、日本の制度とは異なる点がありますので、基本的な点を解説しています。  PPWの記事はコチラ (PPWのサイトにジャンプします)

<以下、記事全文、一部改変あり>

法人税の申告手続きについて

香港の法人税(Profit Tax-法人利得税、事業所得税などとも呼ばれます)は、法人の決算月によって申告の期限が異なるなど、日本の制度とは異なる点がありますので、基本的な点を解説したいと思います。

(1)法人税の適用

 香港において商業、専門業および事業を営む者(法人を含む)は、香港を源泉とする全ての利益に対して課税されます(ただし、資本資産の売却による利益は含みません)。香港の居住者であるかないかの区別はありません。

 法人税は、利益の16.5%です(2016年現在)。赤字の場合は納税の必要はありません。

 (課税対象所得・・・「法人税(2):課税対象所得と控除」を参照)

 (年度によってここから優遇税制措置があります)

(2)査定の基準

 香港の税務年度は4月1日から翌年の3月31日です。毎年4月になると税務局(IRD: Inland Revenue Department)から各法人に税務申告書(Profit Tax Return)が発行されます。申告書には、1か月以内に申告が必要である旨が記載されていますが、法人は会計の年度末に応じて税務申告期限を延長することができます(初回の申告書が来た時点でその旨の申請が必要です)。

 法人の会計年度と税務申告期限等の関係を下記の表に示します。例えば、3月末決算の法人の2015年4月1日~2016年3月31日会計は香港では2015-2016年査定(the year of assessment 2015/2016)となり、その税務申告期限は11月15日となります。

 申告後は税務局が計算を行い、課税対象所得がある場合は税額通知書(IRC1931)が発行されますので、記載されている期限までに納税します。DコードとMコードの法人に対しては表のように2回に分けての支払いが認められていますが、1回目の期限までに一括で支払いをしてももちろん問題ありません。

(3)新規事業に対する税務申告書の発行

 新規事業に対する初年度の税務申告書は、一般的に新事業の開始日または会社の登記日からおよそ18か月後に発行されます。場合によって、より早い時期に発行されることがあります。

(4)課税通知

 課税対象となる所得がある者は、会計年度末のから4カ月以内に、課税通知(Notification of chargeability)を税務局長官(CIR: Commissioner of Inland Revenue)に書面で通知する義務があります。税務局はこの通知に基づき税務申告書を発行します。前年度に税務申告書を受領しており、当年にもこの申告書が発行されることが見込まれる場合は、通知の必要はありません。休眠会社や、課税対象所得無し(損失)で税務申告をした法人に対しては、税務局から税務申告書が毎年発行されない旨の連絡書(IRC1812)が発行されることがありますが、その後に課税対象所得を得た場合は、期限内に課税通知が必要です。正当な理由なくこの通知の履行を怠った場合は、ペナルティが課せられます。

(5)申告の注意点

 申告の際には、監査報告書および税務計算書(Tax Computation)の添付に加え、下記項目に関する説明が必要となります。

・利子の支払い

・オフショア源泉の利子

・オフショア利益と関連する経費の配分

・支払い報酬(受領人の氏名と住所、および支払いの目的。場合により、受領人の財務諸表および法人税計算書のコピーが必要)

・下請会社への報酬(受領人の氏名と住所、および支払額)

・法務・専門報酬(受領人の氏名および支払いの目的)

・修理および改修

・手数料の支払い

・貸倒引当金および損金処理

・賃貸借物件の価値向上

・積立金と引当金の動き

・不動産を含む資本資産の購入と販売

・販売コスト

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